「抜かりはないだろうな」と言われた子供たちの受験シーズン

我が家の子供たちは、ダブル受験だった。

受験そのものも大変だけれど、
願書の準備や提出など、
手続き関係はすべて私がやった。

特に中学受験は、高校や大学の受験より
親がどうしてもいろいろと確認しなくては
ならないことがある。

当たり前なのだろうけど
間違いがあってはいけない。
提出するものに漏れはないか。
確認することはいろいろある。

そんな願書を提出する前のこと。

夫から言われた。

「抜かりはないだろうな」

……は?

抜かりって。

そんなに気になるなら、自分でやれよ。

そう思った。

でも、私は何も言い返さなかった。

言い返したところで、
面倒なやり取りになるだけだ。


そして、受験が終わったあと。

「ありがとう」もなければ、
「お疲れさま」のひと言もなかった。

もちろん、
何かプレゼントがあったわけでもない。

やって当たり前、だろ?

そういうことなのだろう。

でも、私は今でも、
あの「抜かりはないだろうな」
は忘れることはない。

受験シーズンになると、
毎年のように思い出す。

胸の奥がなんとなく
チクチクとしてしまうのだ。


こんなことを書くと、

「そんなことで、お礼だのプレゼントだの
欲しがるほうがおかしい」

と思う人もいるかもしれない。

でもさ。

いいじゃん。

思うくらい、私の勝手だもん。

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